生存証明。

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トラウマ
火曜の日記を書いた後、ふと4年前の最悪の「レ・ミゼラブル」を思い出した。
舞台全体で見れば悪くはなかったけど、ある意味トラウマになった舞台。

以下、相当長い思い出話。
2003年7月~9月、(たしか)“キャストを一新!”と銘打たれた「レ・ミゼラブル」
プレビュー初日、大枚はたいて行ったのよ。

「レ・ミゼラブル」見た人はわかると思うんだけど、1幕半ば、ファンティーヌが死んだ後、ジャン・ヴァルジャンと彼をとらえに来たジャベールが対峙するシーンがあるのね。
そのシーンは「対決」というナンバーで、ジャベールの歌から始まるのよ。
「バルジャン ついにまた出会ったな 市長様、追い続けたぞ」と言うジャベールに対して
「逮捕する前に、ジャベール、俺の頼み聞いてくれ、やり残したことがある 母の死も知らない子を救えるのは俺だけだ 頼む3日の猶予を」と懇願するジャン・ヴァルジャン。
2人の緊迫した掛け合いのナンバーのはずなんだが、
そのプレビュー初日の「対決」では、何とジャベールが舞台に出てきませんでした。

ファンティーヌが「目覚めたらあの子に会いに行くわ」とコゼットを思いながら息を引き取った後、不自然なほど間奏が長いとは思っていたんだよ。つーか、間延びという表現の方がしっくり来る。
はっと気づいたら、下手から出てきているはずのジャベールがいなかったのさ。
ジャベールの不在に気づいた客席もざわめくし、指揮者も必死でオーケストラの音を途切れさせないように延ばしてはいたけど、やっぱり限界だったんだろうな、仕方なく「対決」のナンバーを始めちゃった。
ジャベールが歌うはずの4小節、歌声もなくただオーケストラの伴奏だけ。
ジャン・ヴァルジャンは「ジャベール、来るな!」とでも言いたげなジェスチャーをして、そこにはいないジャベールに向かって「ジャベール、俺の頼み聞いてくれ」と懇願。

あんな間抜けな舞台を見たのは後にも先にもそれきりだと思う。
結局ジャベールはそのナンバーの途中からやっと登場したが、惨憺たる出来だったのは言うまでもない。


当時はそのジャベール役者が上手と下手を間違えたのではと言われていたが、個人的にはあり得ないと思う。1対1で対峙する場面で片方が出ないのに比べれば、出方を間違えるなんて大したことではない。
そして、あの年のジャベールはクワトロキャストではあったが、だからといって稽古不足だから出番をすっぽかしてしまったなんて言いわけにもならない。稽古不足の自覚があるなら、ずっと舞台袖に控えているくらいはするよな。

ただ単に、あの役者は台本と楽譜が体に入っていなかっただけじゃないのか。

その役者の舞台は何回か見たことがあるが、そのたびに感じるのは彼の強烈なナルシズムである。
別にナルシストでもいい。いや、役者たるものそれくらい個性があるべきだ。
でもな、実力のないナルシストほど見ててイタイものはない。
確かに彼は文学座所属なだけあって演技は非常にうまいと思う。けど、歌唱力はかなりお粗末だよ。演技力でカバーしてはいるが、音程が合っているのと歌がうまいのとは全く別物だからな。

そしてもう一つ。舞台の上にいる彼から「ストレートプレイに比べたらミュージカルなんて簡単、だからストレートプレイをこなせる自分にとってはミュージカルなんて簡単」ってオーラを感じるのは私だけですか。
だから出番のすっぽかしなんて失敗をやらかしたんじゃないの?
ミュージカルを一段下に見るならミュージカルに出るなよ。
それは作品や作品を愛する客や役者への冒涜だぜ。


結局、それ以来「レ・ミゼラブル」は余り見なくなった。
ああいうキャストがまた出てくるかもしれないと思うと、心が冷える。

ちなみに、出番をすっぽかしたその役者は今大河ドラマの主役をやっている。
あんなんでも出られるんだな、大河って。

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